StructionSite導入事例
大日本土木株式会社様
建築の現況調査・報告で、もう膨大な写真に悩まない
社内・顧客・業者への、情報共有・指示伝達もスムーズに
建築計画を立てる前に不可欠な、現地の正確な調査。重要な情報となる現況写真は、あらゆる箇所を撮影することから、膨大な枚数になりがちだ。そのため撮影作業だけでなく、撮った写真の管理や活用にも時間と労力が掛かり、多くの建築事業者が課題感を持っている。大日本土木株式会社も、その一社。StructionSiteとの出会いが、業務に効率化や省力化、精度向上をもたらした。

大日本土木株式会社
本店:〒500-8555 岐阜市宇佐南1丁目3番11号
設立:1944年6月28日(創業:1924年)
従業員数:944名(2023年4月1日)
資本金:20億円
売上高:819億円(2023年3月期)
事業内容:総合建設業

建築本部 建築設計部 意匠設計グループ 担当課長 西島 寛文 様
- お客様の課題
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- 漏れがないようさまざまな平面カットを撮影するため、膨大な写真数になり、撮影時間も長くなる。
- 撮った箇所が後から判別できるよう、膨大な数の写真を整理し、情報化する作業も大変な手間。
- 撮った写真や整理したデータを、もっとスムーズに情報共有させ、業務での活用を促進したい。
- 導入後の効果
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- 1回で周辺を360度撮影できるため、撮影回数や写真枚数を大幅に削減。撮影時間も短縮。
- 撮った写真や位置が図面に紐づけて自動記録されるため、写真を整理・管理する作業が簡単に。
- 写真やデータから現場状況が把握しやすいので、現地を訪れる頻度と工数が大幅に削減した業務も。
導入の背景
どんな建物の企画・設計でも、まずは現地を知る(撮る)ことから
「築土構木」。これは中国の古典に出てくる「土木」の語源といわれている言葉。「土」が現在でいう土木を、「木」は建築を表していたそうだ。つまり、「土木」は総合建設業を意味する。大日本土木株式会社の事業比率もバランスよく50:50。ゼネコンでもトップクラス(54カ国での実績)の海外工事事業(ODA無償資金協力事業)は同社の特長であり、強みともなっている。
今回は、StructionSiteを設計部門で導入。企画・設計業務では主に手掛けている社員寮や研究所、病院などの現地調査、監理業務では物流施設や工場なども加えた進捗把握など、多岐にわたり活用しているとのこと。社員の教育制度や福利厚生の充実を図る中、生産性や業務効率の向上を目指して、BIM(Building Information Modeling)の導入をはじめとするICT化やDXを推進してきた同社に、導入目的や今後への期待などを伺った。
膨大な写真を撮る時間、それを管理する負担が、大きな悩みに
建築の企画・設計段階における現場状況や、監理における進捗状況の確認として、各所を写真で記録していますが、以前は普通のデジタルカメラやタブレット端末などで撮影していました。しかし、アングルや画角に悩みながらさまざまな箇所を撮っていたため時間がかかり、撮りながらその箇所がどこかも記録していかなければならず、大変な労力を要していました。
当然、写真数は膨大になります。オフィスに戻ったら、どこを撮った写真かを後から見ても判断できるよう、画像のファイル名変更や写真台帳作成作業に半日から1日は費やしていました。また、現場の状況を共有するには、写真の連続性や関係性が明確な、空間イメージが湧きやすい資料にする必要があります。このため、図面に撮影方向と写真番号を1つずつ記録し、詳しい説明も付記するなど、資料づくりに時間がかかってしまうケースが少なくありませんでした。
導入の効果
実用性や機能性の大切さを無料トライアルで実感

担当課長 西島 寛文 様
ある日、販売代理店であるUTコンストラクションの展示会ブースでStructionSiteに出会いました。当時はこのようなシステムがあるということを全く知りませんでした。その後も販売代理店やオーク情報システムの方に大変分かりやすくご案内いただき、無料トライアルで効果を実感し導入を決めました。
他社システムも試しました。ただ、利用料が安くても使い勝手がよくないものもあり、シンプルで直感的な操作ができるStructionSiteが気に入りました。現場を動画撮影しながら歩くだけで、ルートに沿って360度画像が生成されていくVideoWalk機能にも惹かれました。
撮影が、管理が、大幅にスピードアップ。遠い現場は、現地におまかせ

瀬川 柳太郎 様
例えば、屋内の撮影に壁面4方向を撮っていた作業も、360度カメラなら部屋中央から全体を1回撮れば済みます。全体が写るので撮り漏れがなく、撮り直しに行く事態も起きません。写真の関係性や連続性を心配するストレスもなくなりました。しかも、撮影現場で写真と位置を図面上にプロットできるため、現場での記録作業も大幅に省力化されています。
会社へ戻らずに、現地でプロットされた情報をシステムに送信するだけ。会社に戻ってからの画像ファイルの整理作業が大幅に軽減され、正確性も向上。社内向けに作成していた資料は、StructionSiteから一括書き出しするだけです。写真が膨大になるほど、そのメリットを感じ、労働時間の削減にも大いに役に立っていると思います。
また当社には海外支店もあるため、海外の現場確認で、現地職員に使用してもらっています。現況が高い精度で分かりますので、国内での会議でもそのまま情報活用でき、海外出張の費用や時間、労力が省けます。
誰に対しても情報共有がスムーズに。すばらしい情報伝達力
現地の情報が、他の誰かが後から見ても分かりやすく、よりスムーズに共有・利用できるものになりました。求める箇所の写真を確実に見られるだけでなく、撮影日の自動記録によって日付検索することもできます。日を変えて何度か撮れば、定点観測的な使い方も可能です。
そして、思いがけないメリットが会議利用でした。以前は会議を1度開き、分科会などのメンバーで現地確認をし、その後また会議をする必要がありました。今では、StructionSiteで事前撮影した360度画像を会議で確認することにより、1度の会議で済むことが珍しくありません。移動時間や交通費の節約にもつながります。
第三者への説明でも効果的です。例えばお客様が図面から建物や空間を立体的にイメージしにくい場合でも360度カメラで撮った画像をお見せすると理解していただきやすい。経過記録しておけば、壁の中に隠れた下地なども後から確認することができます。
また、現場と納まり調整をする際、現場で撮影した360度画像から必要な部分を切り出し、指示を書き込んで送っています。すると、複雑な納まりなど理解しづらい作業説明も正しく伝わり、作業精度が上がって手戻りを大幅に減らせました。とにかく、情報伝達力がすばらしい。業務をスムーズに進め、課題解決のスピード化を図るために、もはや欠かせないツールです。
効果的な見せ方で、提案力や業務効率の向上に役立てたい

今後、撮影した360度画像とBIMモデルを、画面上で重ねて表示する機能を活用していきたいです。さらには、お客様へのプレゼンにStructionSiteを利用できればと思っています。ビジネス系アプリケーションとの組み合わせや、BIMとの連携などができれば、より提案の説得力が増すでしょう。
当社営業部や工事部でも利用が広がってくれればと考えています。営業部であれば、契約前に現地調査をする際、現況の周辺環境も確認することができ、とても役立つはずです。そして工事部でも、日頃の進捗管理や工事記録で活用が進むことを期待しています。